ワイドトレッドスペーサー(ワイトレ)とは、その名の通り太い(厚みのある)ホイールスペーサーです。
通常のホイールスペーサーは、3~8mm程度となっていますが、ワイドトレッドスペーサー(ワイトレ)は、10~60mm程度と厚みが全く違います。
取り付けに関しても通常のホイールスペーサーは、ホイールとハブの間にスペーサーを入れてホイールナットで挟みます。
ワイドトレッドスペーサーは、純正ハブボルトに専用のナットでワイドトレッドスペーサーを取り付け、ワイドトレッドスペーサーから出ているボルトにホイールを取り付けます。
注意点としては、純正ハブボルトの破損やナットの緩み防止のためワイドトレッドスペーサーを純正ハブボルトに取り付ける際に、トルクレンチを使用して規定のトルクで締め付ける必要があります。
他にも10mmや15mmのワイドトレッドスペーサーを取り付けた場合、純正ハブボルトの方が長くなってしまうためボルトのあたまがとび出てしまいます。
このときホイールの裏側にボルト逃げ(凹み)があれば問題なくホイールを取り付けることができます。
しかしホイールによってはボルト逃げが全く無いものやボルト逃げが浅く、とび出した純正ハブボルトが当たってしまいホイールが取り付けられないということがあります。
ワイドトレッドスペーサー(ワイトレ)の車検対応について
ワイドトレッドスペーサーは、車検に関して明確な規定がないため検査官の判断によって異なる場合があります。
特にディーラーは、再検査のリスクを回避する点や取り付け時の安全性を配慮し、取り外しを指示されることが多いです。
またユーザー車検の場合も検査官に指摘される確率が高くなってしまいますので、予め外した状態で車検に臨むことをおすすめします。
ワイドトレッドスペーサーを取り付けた状態で確実に車検を通したい場合は、KSPエンジニアリングの『REAL ワイドトレッドスペーサー』がおすすめです。
この商品は、NAPAC(日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会)が定めるASEA基準をクリアし、純正同等の性能と強度を保持する保安基準に適合しています。
商品に万が一不備があった場合は1年間の無償保証がついているため、市販のワイドトレッドスペーサーではトップレベルのクオリティとなっています。
『REAL ワイドトレッドスペーサー』の詳細に関しては、こちらKSPネット販売事業部にて。
ワイドトレッドスペーサー(ワイトレ)の危険性は?
ワイドトレッドスペーサーだけではなく、通常のホイールスペーサーの取り付けに関しても危険性が疑われる場合があります。
しかし本当に危険な物であれば車検時の規定が定められていたり、スペーサーを製造、販売するメーカーが存在することすらありません。
サーキット走行など車に過度な負担がかかる場合は、取り付け後に定期的な点検が必要ですが、基本的に正しい取り付けを行っていれば部品が破損するなどの問題はありません。
またワイドトレッドスペーサーの価格は、車種や使われている素材によって異なりますが、安い物で3000円、高い物では20000円程度の物まで販売されています。
この中で3000円程度の物は特に注意が必要で、スペーサーの精度があまい傾向にあります。
価格が安い点は魅力的ですが、今後のリスクを配慮し精度の高いハブリング付きの物がおすすめです。
スペーサーにハブリングは必要?
国産車は純正ハブボルト(スタッドボルト)にホイールを取り付けてナットで締め付けるタイプになっているため、ナットを締め付けていくとホイールのセンターがしっかり合うという仕組みです。
このため通常のホイールスペーサー、ワイドトレッドスペーサーを取り付けた場合や社外ホイールに交換してセンターハブが合っていない状態でも走行することが可能です。
しかし純正の状態では純正ホイールをセンターハブでしっかりと支えています。
スペーサーの取り付けや社外ホイールによりセンターハブではなく、スタッドボルトで支えている状態では、スタッドボルトに過度な負担がかかりスタッドボルトの破損につながってしまいます。
ホイールをスタッドボルトではなく、センターハブで支えるためにスペーサーや社外ホイールを取り付ける場合はハブリングの取り付けが必要です。
最後に
ワイドトレッドスペーサー(ワイトレ)は、純正ホイールやワンピースのホイールなどサイズが限られているホイールをツライチにセットすることができます。
しかし間違った方法で取り付けしてしまったり、粗品のような物を使用してしまうと大変危険です。
スタッドボルトの破損など大事故を防ぐためにも、パーツの管理やメンテナンスを徹底して行いましょう。