今やエコカーの必須装備となっているアイドリングストップですが、最近のトヨタ車では装備されていない車種が増えています。
以前にもアイドリングストップのメリットやデメリットについて、アイドリングストップはいらない?キャンセルキットは車検対応?の記事で紹介させていただきましたが、『アイドリングストップが付いているから燃費が良い』と言う訳ではありません。
実際にアイドリングストップは、CO2排出量の削減が目的であり燃費向上のために取り付けられているものではないからです。
トヨタではアイドリングストップによる燃費効果よりも、車にかかる負担を減らし将来的なランニングコストを抑えるためにあえて非装備車を設定しているものだと考えられます。
アイドリングストップ装備車はカタログ燃費に注意
カタログ燃費を見ているとアイドリングストップ装備車の方が5~10%ほど良いですが、一時停止や駐車時の切り替えと言ったわずかなタイミングであってもアイドリングストップが作動してまうため、車としてのレスポンスが悪かったり逆に燃費を悪化させてしまうケースがあります。
数年落ちの中古車であれば口コミサイトなどを通して明確な燃費情報がわかります。しかし新型車ではカタログ値だけで判断する必要があるため、カタログ値の3割減と考えておくのが無難ではないかと思います。
アイドリングストップが装着されていることでカタログ上の燃費は良いように見えますが、実際の燃費は大きく異なるため燃費重視で車の購入を検討されている方は注意が必要です。
またアイドリングストップにより思っていた以上の燃費効果が得られない場合は、バッテリーの消耗やスターターモーター(セルモーター)への負担を考えて、アイドリングストップをOFFに設定しておくことをおすすめします。
ここでもトヨタ車が売れる理由が見えてくる
トヨタの新型車では、最新のエンジンやTNGA構造により車の性能が大きく向上しています。これによりアイドリングストップが非装備でも燃費性能を十分に伸ばすことができています。そしてアイドリングストップを無くすことで、最大のデメリットであるバッテリーの消耗やスターターモーター(セルモーター)の故障を防ぐことができます。
アイドリングストップによるわずかな燃費効果よりも、将来的に大きなメンテナンス費用がかからない方がユーザーにとってはメリットが大きいと配慮したものではないでしょうか。
最近のトヨタ車は車の質感だけではなく、操作性や性能がしっかりと向上している傾向にあるので他社から乗り換えるユーザーが多いです。
もちろん『TOYOTA』だから安心と言う訳ではありませんが、リセールバリューも含めてトヨタ車が選ばれている理由が今回のような些細な部分からも見えた感じがします。